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2022年10月12日

中空型マイクロニードルを用いた皮内投与の有用性を証明いたしました。

この度シンクランドは、同社の開発した中空型マイクロニードルによる皮内投与が、ワクチン等の投与に関して極めて有用な手段であることをラットを用いた動物実験で明らかにしました。

これまで、ワクチンの商用化では日本は出遅れていましたが、マイクロニードルの商用化は世界的にも未だされておらず、当社は、この成果を活かし、今後ワクチンを含む免疫領域で

ゲームチェンジャー的な存在になることを目指してまいります。


【中空型マイクロニードルを用いた皮内投与の有用性についての検証結果について】

OVAにアジュバントを加えた溶液を、中空型マイクロニードルを用いてラットの皮内に投与したところ、一般的な注射針を用いた皮下投与の場合と比較して、OVAに対する抗体がより早期に産生されることがわかった。

また、OVA量が皮下投与の1/5であって、かつ投与液量が1/5であっても、皮下投与と同程度の抗体が産生されることも明らかになった。


つまり、マイクロニードルによる皮内投与は、皮下投与に比べて少ない抗原量および薬液量にもかかわらず、より早期にかつ同等の効果を発揮するということである。


皮膚は外界にさらされており、ランゲルハンス細胞といった免疫細胞が多く存在していること、皮内に投与した薬液は速やかにリンパに移行することから、ワクチンの投与部位としてより適切な部位であることが認識されつつあるが、今回の結果はその認識を支持するものとなっている。


現在市販されているマイクロニードルは無いため、皮内投与は一般的な注射針を用いて行われる。

この場合、皮膚に対して約15度の角度を保って皮内に投与する必要がある。

しかし、この方法では、皮内の一定の深さに薬液を投与することは困難であり、また、皮下に投与してしまうといった失敗も少なくない。

今回得られた知見は、マイクロニードルを使用することにより、皮内投与が簡便になることに加え、投与液量を少なく出来る結果、投与液による物理的な痛みや、皮下への漏れを防ぐことができる可能性を示しており、患者の自宅での自己投与の実現を期待させるものである。

更に、抗原量を少なく出来るという知見は、より多くの患者に恩恵を与えることが 出来るという多くの方々が挙げられているマイクロニードルの利点であり、日本の医療費高騰の傾向に対する一手になることが期待される。


下記のURLから本件のプレスリリースをお読みいただけます:

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000039059.html

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